6月10日(水) 神戸凌霜午餐会第1486回例会 2015年06月10日

takeda.jpg神戸凌霜午餐会第1486回例会

 

日 時:平成27年(2015年)6月10日(水)12時~14

場 所:湊川神社「楠公会館」2F 青雲の間

     神戸市中央区多聞通3-1-1   TEL078-371-0005

講 師:神戸大学長  武田 廣 氏

演 題:「神戸大学の現状と課題」

会 費:2,500

 講師は、昭和24(1949)年愛媛県出身。昭和47年(1972)年東京大学理学部物理学科卒、昭和52年(1977)年同大学院理学系研究科博士課程単位修得退学。東京大学理学部附属素粒子物理国際センター助教授を経て、平成元(1989)年神戸大学理学部教授。平成15(2003)年理学部長、平成19(2007)年附属図書館長、平成21(2009)年理事・副学長を歴任後、平成27(2015)年4月より神戸大学第14代学長に就任。

 講師は一貫して、物質の究極的構成要素を探求する素粒子実験物理学の教育研究に従事し、当該分野における人材育成を行ってきた。博士学位取得後の6年間、西ドイツDESY研究所の電子・陽電子衝突実験に従事し、強い相互作用の媒介粒子であるグルオンの存在を確認した (欧州物理学会特別賞を受賞)。その後、昭和59(1984)年からの5年間、スイス・ジュネーブの欧州素粒子物理学研究所 (CERN) に建設中の周長27kmの電子・陽電子衝突型巨大加速器LEPを用いたOPAL実験に参加し、日本グループの現地責任者として電磁シャワー検出器を完成させた。

 神戸大学に赴任してからは、OPAL実験と並行して、LEPのトンネルを陽子・陽子衝突型加速器として利用するLHC計画にも参加し、国際共同実験ATLASの立ち上げをおこなうと共に、ミュー粒子検出器の建設にも着手した。平成22(2010)年から、ATLAS実験が本格的に開始され、人類未踏のエネルギー領域での素粒子探索が遂行されている。平成25(2013)年には、素粒子標準模型で唯一未発見であったヒッグス粒子を発見し、自然界への理解に大きく貢献した (同年の欧州物理学会賞を受賞)。

  今回の例会では、上記経歴を経た講師が、大学改革が求められている状況の中で、神戸大学の学長として本学の現状をどのように把握し、今後の課題とどのように対峙しようとしているのかについて講演いただきます。

                                                   以上